お仏壇はご先祖の居場所?
- 超法寺の住職
- 20 時間前
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お仏壇は、読んで字の如く仏さまの居場所であり、辞書には他より一段高くした台。儀式を行う場所とあります。
浄土真宗では、一番高い場所が仏さまを安置するところです。
正面は阿弥陀如来像もしくは南無阿弥陀仏の名号です。両脇は右が親鸞聖人、左が蓮如上人を御安置します。[浄土真宗本願寺派]
大谷派では正面に南無阿弥陀仏の名号、右に帰命尽十方無碍光如来の十字名号、左に南無不可思議光如来の九字名号を安置します。
※一番高い場所にお位牌、お札を置く方がありますが間違いです。
先祖や故人は仏さまになったのだからいいじゃないかと怒られる方がありますが、故人やご先祖は自力で仏になられたのではなく、阿弥陀如来の他力本願の大慈悲心のおはたらきによって仏の道を歩まれているのですから、もちろん敬いを忘れずにしたいものです。
また阿弥陀如来のお救いに遇われた方は南無阿弥陀仏になられます。
ですから南無阿弥陀仏、阿弥陀如来像を拝むことこそが亡き人を拝んでいくことなのです。
ここをきちんと理解していくことが浄土真宗のみ教えに遇うということですので大切にしてください。
阿弥陀如来の右手は、召喚であり、真実の世界にかえってこいよ、の願いです。
左手は、摂取であり、必ず救う、だから阿弥陀如来まかせてくれよ、の願いであります。
決してお腹が空いているからお供えしてくれ、ではありませんよ。
また阿弥陀如来からは四十八の金の光が差しています。これは阿弥陀如来の四十八願をあらわしています。
⚪︎お仏壇を買われるとき
お手次の浄土真宗本願寺派のお寺さんを通して紹介していただくのが安心です。
その際に「予算」をお伝えしてください。
浄土真宗本願寺派のお仏壇は【金仏壇】です。
しかしながら、皆さまは故人が質素を旨としていたので金仏壇はしたくないとか、高いからという理由でそうされない方があまりに多いですが、なぜ金仏壇なのかを問うてほしい。
浄土真宗は阿弥陀如来のご本願のおはたらきにより、この身このまま大慈悲心に救われてお浄土へ参らせていただくのです。
お浄土は経典に「金銀瑠璃が散りばめられた荘厳な世界」と紹介されています。
最高の世界を金に表しているのです。
皆さまも宝物なら金が欲しいですよね。
仏さまになれるような生き方をすることもできない私たちを阿弥陀如来は南無阿弥陀仏のお力でお浄土への道へ誘ってくださるのです。
だからこそ亡き人を仏さまと拝ませていただきたいものです。
予算に合わず唐木や黒檀を求められる方は、せめてご本尊[阿弥陀如来、南無阿弥陀仏]は京都の西本願寺もしくは東京、築地本願寺、もしくは全国の別院でいただいて欲しい。
これもお寺のご住職にご相談ください。
仏壇屋で安く売っているものは傷みが早いので、長く先祖代々受け継ぐならば、やはり西本願寺、築地本願寺等の浄土真宗本願寺派の別院でお求めください。
⚪︎お仏壇の向き
「北向き」は気にしなくてもいい。
皆さまが心穏やかにお参りできる場所を優先してください。
目線より少し高い場所に置きたいもの。
⚪︎魂入れの有無
浄土真宗では、お仏壇に新しくご本尊をお迎えする時に【入仏式】を勤めますが、仏さまに魂を入れるのではありません。迷いや欲に満ちた私たちを救おうと形になって表れてくださった阿弥陀如来をお迎えするのです。
お仏壇の主(あるじ)たる阿弥陀如来をお迎えすることができた慶びを表してお徳を讃えるものです。阿弥陀如来は【魂】ではなく、【南無阿弥陀仏】であります。
ここをきちんと理解したいものです。
詳しくはご住職にご相談ください。
一見として仏壇屋で対峙するのはなかなか大変ですので、ご住職からお仏壇屋さんを紹介していただければ不必要な仏具を買う無駄が省けると思います。
南無阿弥陀仏
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