皆さま、こんにちは。良い天気に恵まれています。
今日もおかげさまにていつもと同じきょうを過ごしています。
二度とない今日を喜びを持って生きていきたいですね。
「するんじゃない」、「させてもらいます」という思いで
全てのことに取り組めたら悔いが無い生き方ができるんじゃないでしょうか。
さて今日は今、全国の浄土真宗寺院では報恩講が営まれています。
でも結構、報恩講が何かご存知のない方がおられますのでご紹介します。
浄土真宗は「聞く宗教」と言います。
聞くとはいったい何を聞くのでしょうか。
難しい言葉ですが、「生死いずべき道」を聞くのです。
私たちは今までずっと生き死にを繰り返してきました。
それなのに一向にいいところへは行かずに苦しみ続けています。
どうしてでしょうか。苦しみ、迷い、悩み、恐れるというこのような
煩悩を抱えている凡夫(ぼんぶ)は、命終えても往生はできません。
苦悩のままにまた生死を繰り返していかねばならないのです。
でも、死ねば仏などと聞いたことがあるでしょう。
じゃあ、死ねば仏になれるんじゃないのですか?と聞かれますがが、
今も言ったように煩悩を抱えている私では往生できないのです。
「生死いずべき道」とは、この老病死を乗り越えていくことが必要なのです。
ですから仏教では、修行して戒めを守り悟りに道を歩んでいくのです。
よくわからないですよね。
人間は仏の話を聞くのが一番嫌いなので聞くことを拒否しがちです。
若いからとか、元気だとかを言い訳にして聞くことを理解することを怠っていきます。「そう言うことは親にまかせています」などと言われる。
でもどうでしょうか。毎日ニュースを見ていたら、若くて元気な人が事故や病気で亡くなっていませんか?今さっきまであんなに元気だったのにどうして?
これは私たちが諸行無常の世界に身を置いているからです。
「なごりおしく思えども、娑婆の縁つきて、力なくして終わるときにかの土へは参るべきなり」(『歎異抄』)のお言葉です。
仏法を聞くと言うのは、縁が終われば今すぐでもこの命を終えていかねばならないのです。まだ若いからとか、まだ元気だからとかは通じません。
待ったなしの人生が私が生きているこの世界なのです。
ですから、私たちは生きているのではなく、生かされているお互いなのです。
では一体何のために?それは自分がいただいている人生を生き抜いていかないと答えは分かりません。だって自分で生まれようと思って生まれてきたんじゃないでしょう。そこには意味があるから生まれてきたんですよ。
それなのに、どうして生まれてきたのか、どうして思い通りにならない人生を生きねばならないのか、死んだらどうなるのか。これがわからないのに勝手に死んではなりません。
仏教では生老病死の理を教えてくださり、その死を超越した真実の道を聞いてくれと願っているのです。これは東大へ行ってもなかなか知れません。
それなのに、私たちのご先祖が不可思議な仏縁をくださり、頼みもしないのにこの何故?を知ることを、聞くことを勧めておられるのです。でも、嬉しいとは思わないでしょう?不可思議な世界ってそう言うものです。
仏法を聞くとこの一見私には理不尽なことがそうではなかったと知る機会となります。「死んだらどうなるか」の答えが出た人生は晴々しいですよ。
だって、どんなことに遭っても安心して生きていけるのですから。
この道理を人生をかけて私たちにわかりやすくお示しくださった方こそが、親鸞聖人であったのです。どうにもならない闇の苦悩に生きている私に、今日のような晴れ晴れした人生を教えてくださった親鸞聖人は一体どんな方だったのでしょうか。
仏教讃歌にあります。
「旅ゆくしんらん」
白い小道がありました ひとり旅路を急ぐのは しんらんさまでありました
遠い旅ゆく人でした
暗い夜道でありました ひかりかかげて進むのは しんらんさまでありました
あたりをてらす人でした
ふぶきの道でありました 西へ西へと帰るのは しんらんさまでありました
黒い衣の人でした
険しい坂でありました わき目もふらず登るのは しんらんさまでありました
越えては越えてゆきました
長い旅時の果てでした なもあみだぶつと目を閉じた しんらんさまでありました
夕日のような人でした
作詞]釜瀬春鳳 作曲]升田徳一
「報恩講のうた」
和歌の浦曲(うらわ)の片男波の 寄せかけ寄せかけかえる如く
我世に繁く通いきたり み仏の慈悲つたえなまし
一人居てしも喜びなば 二人と思え二人にして
喜ぶおりは三人(みたり)なるぞ その一人こそ親鸞なれ
名残の御言さやかにして 御名よぶ声を慕い来まし
法(のり)の集いの御座毎(みざごと)には 御影をうつし臨みたもう
もしそれ知識の教えなくば 永久の闇路に迷いぬらん
御心こめし君によりて 今し仏の慈悲にあいぬ
喜びたかく胸にあふれ 嬉しさ深く肝に銘ず
身は粉に骨は砕きてしも 報いがたなき君が御徳
作詞]黒瀬知圓 作曲]野村成仁
「しんらんさま」
そよかぜわたる あさのまど はたらくてのひら あわせつつ
南無阿弥陀仏称えれば 親鸞さまはにこやかに 私のとなりにいらっしゃる
きらめく夜空 星のかげ あらしに消えても かくれても
南無阿弥陀仏称えれば 親鸞さまはともしびを 私のゆくてにかざされる
この世の旅の あけくれに 寂しい命を嘆くとき
南無阿弥陀仏称えれば 親鸞さまは寄り添って 私の手を取り歩まれる
作詞]滝田常晴 作曲]古関
仏教讃歌っていいですよね。僕は大好きです。
南無阿弥陀仏
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