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執筆者の写真超法寺の住職

何で天国やねん

築地本願寺で笑福亭笑瓶さんの葬儀が営まれた。愛くるしいあの笑顔を見られなくなり寂しい限りです。

しかしながら、多くの人々に愛されたことは自慢できる話だ、羨ましい限りです。私も一人でも多くの人々に愛されて往生したいな。


笑瓶さんへのコメントで残念だったのは、「天国で」の言葉だ。

天国は神さまの国であります。

ちなみに築地本願寺は浄土真宗のお寺であります。基本的にクリスチャンなら教会で葬儀をするはずだね。

つまり笑瓶さんは仏教徒のはず。

仏教徒が天国に行く話は聞いたことがない。


何故なら仏教で天国は悟りの世界ではなく迷いの世界と説かれます。

仏教での悟りの世界は、極楽浄土であります。

彼は南無阿弥陀仏の阿弥陀如来の大慈悲によって迷いを離れ悟りの浄土へ生まれて往ったのです(だから往生という)


未だに人が亡くなる=天国

そんなことが普通に言われてしまう。

いかに我々僧侶に自助努力が足りないかを痛感させられてしまう。


そんなことすらわからない私たちがいるからこそ阿弥陀如来は、仏が先手を打ってお救いくださる【法】をお誓いくださいました。

ナンマンダブツ、南無阿弥陀仏••••••。


声となり人生無常を知ってくれよ、笑瓶さんは皆さまに身命をかけて教えてくださっているのではないだろうか。

人間である限り、【老化】【病気】【死】からは決して逃れられません。

いつかということも決まっていません。

若いからとか元気だとか、健康に気を遣っているからとかも全く関係ありません。


娑婆の縁が尽きたならば、待ったなしで人生を終えていかねばならないお互いなのです。

次はこのブログを読んでくださっているあなたかもしれませんし、このブログを書いている私かも知れません。

だからこそ、【今】を少しでも悔いなく、少しでも世のため、他人のために生きることが大切ではないかと思います。


笑瓶さん、今までありがとうございました。あなたを知れてよかったです。

いつまでも私の記憶の中に生きてくださいます。

これからは南無阿弥陀仏のはたらきとなって、あらゆる命をお浄土に導く還相(げんそう)の回向されますよね。

またお浄土でお遇いすることを楽しみにしています。

お疲れ様でした。ありがとうございました。

南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏

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