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「間」を大切に

執筆者の写真: 超法寺の住職超法寺の住職

更新日:2023年3月20日

昨今は、「人は多いが人間は少ない」と言われる。

皆さまは人ですか?人間ですか?


人と人間の違いは何か。

人にはなくて人間にあるもの。

みたらよくわかりますね。

「間」があるかどうかです。

どういうことかと言いますと、昨今では、「間」を必要としない方々が増えているということだそうです。


どういうことか、皆さまの生活の中で「間」とつくものはなんでしょうか。

家から、「居間」、学校や会社なら「仲間」ではないでしょうか。

昨今では、これがトラブルの元になっているようです。

家族間でのコミュニケーション不足の元は、少子化の影響で、それぞれが自分の部屋を持ち家族が揃う機会が希薄化している。

だから親が子どもの変化を見逃してしまうことがあまりに増えた。

私の頃は部屋は兄弟で一緒だから、プライベートなんかなかったし、食事も家族が皆揃ってしていました。親はいつも側にいたから朝から晩まで学校に行っている間以外は監視されていました。だから干渉もされたから嫌だったけど、いつも見てくれていました。


今では、親は夜は子どもたちが寝ている時に帰り、まだ子どもたちが寝ている間に会社へ行くなんてことが当たり前になっていたりしますから、なかなか親が子どもと触れ合うことが希薄化してしまうことが当たり前になっている。

だから、親が子どもたちの変化がわからない。


学校でも先生がなかなか一人の生徒について責任を持つことが昔に比べたら希薄化しているように感じられます。

だから「いじめ」を見逃すことが増えているように感じられる。


これはやはり会社でも同じでしょう。

上司と部下、同僚とのコミュニケーション不足が増えているように聞きます。

何もかも直接の会話ではなくLINEで済むから必要以上に語り合うこともないから飲みに出て懇親を深める機会も減っているとも言います。


このような環境の中では本来、人間がなすべき生活関係ができなくなるから、温度(体温)を交わす機会がありません。

だからなかなかさまざまな人間関係を構築できなくなります。


実際、私の住む環境でも隣近所との関係性があまりに寒々としているようにずっと感じています。どんなに挨拶をしても無視されています。

お坊さんだからかな、嫌われているとも捉えられます。

でももう6年以上も住んでいるんだからもっと挨拶くらい普通にできてもいいかな〜って思うのは勝手な論理なのでしょうか。


それでも私は挨拶を大切にしている。

挨拶をして体温を交わすからこそ人間関係を構築することができると、ずっと親から教えられてきたからね。


争いのもとは、体温を交わすことを避けているからだと私は思っています。

知っている人や、仲の良い人とだけ挨拶し、会話をする、そんな寒々とした人間関係って寂しいよ。だって縁あればこそご近所になったのだからね。それがコミュニケーションを怠るなんてトラブルになりやすい環境でしかありません。


LINEでしかコミュニケーションしませんでは、体温など交わすことがありません。

ましてや家族間や夫婦間でもLINEでしかやり取りしないなんて昭和の人間としたら驚きでしかありません。


改めて、「人は多いが人間は少ない」

一度考えてみませんか?


おやすみなさい。

南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏

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