[お浄土とは、すべての人が助けあう世界]
ある日、先生が言いました。
「これからテストをします。もし、みなさんの中ですべての問題に答え終わった人がいても、教室の外には出ないでください。すべて答え終わったら、となりのまだ終わっていない人に、答えを教えてあげてください。となりの人が終わったら、他のまだ終わっていない人に、教えてあげてください。そして、すべての人が一人残らず答え終わるまで、決して教室の外に出ないでください。」
これは、お坊さんを育てる学校で行われたテストでした。
ふつうは、テストでみんなが答えを教えあうということはありません。みんなが百点を取ったら、先生は成績表をつけられなくて困ってしまうからです。
けれども、すべての人が助け合い、分かちあう世界があります。それをアミダの国、「お浄土」といいます。
アミダさまは、「一人残らずお浄土に来いよ」と呼び続けてくださっています。
(まえだ すみよ)[仏教こども新聞]
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