こんばんは。
ニュースを見て驚きました。
最近では毎日のようにクマが出て人間が被害に遭っています。
いつも思うのですが、クマがいけないのでしょうか。
それとも彼らの領域に立ち入る人間が問題なのか。
彼らの生息域を侵している人間のこそ問題があるのか。
この世は皆繋がっています。関係のないものはありません。
私たちは自分だけで生きているのではないのです。
さまざまな命がそれぞれ支え合って生きていることを忘れたくはありません。
「命を見つめる 木の命を 土の命を 人の命を」(喜多内十三造)
親鸞聖人の『唯信鈔文意』に、「いし、かわら、つぶての如くなるわれらなり」
というお言葉が見えます。
それは、慈愍三蔵(じみんさんぞう)のご文を解釈されたものですが、そのご文は
延べ書きではこうあります。
「かの仏の因中に弘誓をたてたまへり。名を聞きてわれを念ぜばすべて迎え
来らしめん。貧窮と富貴とを簡(えら)ばず、下智と高才とを簡ばず。多聞と
浄戒を持てるとを簡ばず。破戒と罪根の深きとを簡ばず。ただ回心して多くの 念仏せしむれば、よく瓦磔をして変じて金と成さんがごとくせしむ」
如来のはたらきにより、分け隔てなく救いに預かる私たちは、上からまるで石ころのような瓦の破片のように無視されて、踏みつけられて、適当に利用されて後は捨てられるような類の人々、それが「いし、かはら、つぶてのごとくわれら」でありました。親鸞聖人が生きておられた時分の世の中の有り様を親鸞聖人はどのように見ておられたのでしょうか。この文を読んでみると今とは比較もできないあつかいを受けて
苦悩の中に生きておられた方々が多く存在していたのでしょう。
宗祖親鸞聖人の「われら」とは上からは家畜のような扱いをされて死ぬよりも苦しい生き方ではなかったのではないでしょうか。
「如来の御(おん)ちかひをふたごころなく信楽(しんぎょう)すれば、摂取のひかりにおさめとられまゐらせて、かならず大涅槃のさとりをひらかしめたまふは、すなはちれふし、あき人などは、いし・かはら・つぶてなんどを、よくこがねとなさしめんがごとし」と、ありますように「黄金」になさしめられていくのである、と仰られます。
踏みつけられて、蹴飛ばされて、利用されていくばかりで、家畜のように地上を這いずり回っていた「われら」こそが阿弥陀さまに救われていく存在であったと気づいたのは、それが自らの「いのち」が実は「黄金」であったことの発見、石、瓦、礫のように無価値であると思っていた「いのち」を光り輝く「いのち」として発見したことであるといえましょう。
まことに、本願念仏は「いのち」の有り様を見失っていたものへ「いのち」の真の有り様を与えてくださいます。
「見つめよう いのちを」
そういう見方ができれば、クマを殺すのではなく折檻して人間は怖いという気持ちにさせてから山に戻すなどという所行が正しいのか、間違っているのかを指し示すものだと思います。皆さまはどう思われますか。クマの命も大切だから賛成ですか?
私は余計にクマは人間を憎いと思ってしまうんじゃないかと思います。
実の娘に薬を飲ませて命を奪った親が報道されました。子どもは親の持ち物なのでしょうか?親が好き勝手に子どもの命を扱っていいのでしょうか?
親は我が子のおかげで親にならせていただいたのですよ、忘れないで。
仏法を仰がずに生きるとこのような生き方となっていくのですね。
幼い子どもにしつけと称して暴力を振るう、折檻をして暗い部屋に閉じ込めるなんてことは一見どこにでもありそうな光景ですが、子どもの成長に暗い影を落とすことなんだと忘れないでほしいです。一生、子どもは背負って生きていかねばなりません。
大谷翔平さんはきっとそんな育てられ方はされていないのでしょう。
子どもは心から親を嫌いになることはできません。だからこそ、その狭間で苦悩していくのですよ。高齢になっても親が怖いなんて子どもに言わせたらダメですよ。
明るく、優しく、そして阿弥陀さまを仰ぐままに厳しくする親になってください。
親は我が子のおかげで親にならせていただいたのですから。子どものおかげなんですよ。親が偉いんじゃない。子どもがいればこそであります。子どもに恵まれなかった私は改めてそう思います。ま、ウチには耳の立った尻尾のある子どもにたくさん恵まれていますが笑。
私の命が一番なら、その一番にさせているものの存在を忘れずに生きてください。
そして多くの命に支えられてこその私と気づかせていただいてください。
いずれ別れていかねばならないお互いですから。別れても再会できる道をしっかりと訪ねておいてくだだい。
阿弥陀さまの願いはすべての命にはたらいていてくださいます。
信じるものしか救わないせこい神さまを拝むよりは、僕と一緒にいた方が気持ちよくなれるから〜、B'zの歌詞ですが、私はとっても好きな歌詞です。でも神さまがよくないとは思っていませんから、あしからず。
ナンマンダブツ
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